2022年度中信地域例会及び第3回オープン運営委員会を開催致しました。

長野県インテリアコーディネーター協会(NICA)では2022年7月13日(水)に中信例会「本当の豊かさとは?これからの住まいと暮らしを考える〜川上先生と巡る 中町・上土界隈〜」が行われました。こちらの企画もコロナ禍によってのびのびとなり、待ちに待った企画でした。(有)かわかみ建築設計室の川上恵一先生を講師に迎え、街並みや建造物について詳しいお話を聞きながら松本市を廻るスペシャルな企画。川上先生は民家再生を軸に松本に事務所を構えてらっしゃいます。まずは中町の蔵シック館から。今は公民館として使われている蔵シック館ですが、元々は明治21年に建てられた造り酒屋『大禮酒造』を中町に移築したものだそうで、以前は搬送用のトロッコが建物内を通っていたそう。大黒柱や恵比寿柱、民家の「用と美」、その他建物の見どころを、教えて頂きました。2017年に行われた中信例会でもこちらの蔵シック館を訪れていたのですが、またその時とは違った見方で楽しむことが出来ました。蔵シック館の目の前にある蔵の井戸の水を汲んでから、まちあるきスタート。事前に頂いた松本城下町復元図と、今いる場所を照らしあわせながらのまちあるき。看板建築のミドリ薬品さんや、はかり資料館、旧三松屋の蔵座敷の見学。中町神明宮は地元の会員も全く知らなかったような場所であったけれども、地域にとって、とても大切な場所とのこと。擬洋風、街の景観、お堀、川、なまこ壁や丑鼻の意味、左官の難しさ。ホテル花月でランチをいただいた後も、松本民藝家具についてお話しいただき、その後はまた、先生の設計室に移動する間も、建物、地名や小路名、あげたらキリがないほど、まちあるきの色々なおもしろさや見どころをユーモアを交えながらも、熱く語っていただきました。

先生の設計室ではプロジェクターを見ながらの座学。

自然と歴史、行政とまちづくり計画。長野県内の国宝や重伝建、信州の民家。

そして先生からの問いかけの「デザインとは?」「建築とは?」。建築デザイン、プロダクトデザイン、ファッションデザイン、ヘアデザイン。いろいろなデザインがあるけれど、先生の考えるデザインは「心地良さの工夫」、建築とは「心地良い空間」とのこと。すとんと胸に落ちました。

私達NICAのために、5時間近く、素敵な時間をつくっていただいた川上先生に、只々感謝です。ありがとうございました。

例会後は、そのまま場所をお借りして、第3回運営委員会も行われました。主に今後の活動計画について話し合いを致しました。

またコロナ禍の状況を見ながら、出来ればリアルで今回のような素敵な企画を行うことが出来たらと思っています。

NICAでは会員募集中です。長野県のインテリアコーディネーターの皆さん、是非私達と一緒に活動しませんか?

(佐藤みずえ)