秋の飛騨高山『フィン・ユールと柏木工見学ツアー』が行われました。

2022年10月24日(火)に秋の飛騨高山『フィン・ユールと柏木工見学ツアー』が、JAFICAとNICAのコラボで行われました。先ずは株式会社キタニジャパンに集合し、フィン・ユール邸とショールームチームと2チームに分かれて見学スタート。

(以下はNPO法人フィン・ユール アート・ミュージアムクラブ(以下NPO法人FJC)のホームページより)

【フィン・ユール邸は北欧家具工房「キタニ」本社の敷地内にあります。

キタニは1950年代の北欧家具をリペアする中で、北欧家具の技術やデザインを学び、現在はイプ・コフォード・ラーセン、ヤコブ・ケア、フィン・ユール、シグード・レッセル、ナナ・ディッツェル、ベント・アンデルセンの6名のデザイナーやその親族とパートナーシップを結んで、本国においても製作されていない北欧名作家具をライセンス生産しています。

高山でのフィン・ユール邸の建設の構想は、キタニのこうした北欧家具と関わりの中で生まれました。

ゆとりある生活を大切にする北欧文化を、多くの方々と共有したい、広く知ってほしいという想いから、その拠点となる施設の必要性を感じるようになったのです。

フィン・ユールの自邸を高山に作ることで、北欧の文化を学び、さらに改めて日本の文化を再確認する、そんな施設造りを目指しています。】( https://finn-juhl-house-takayama.org/aboutfjcより)

フィン・ユールは20世紀中期に北欧家具の黄金期に活躍したデンマークを代表する家具デザイナーです。彼の作品の魅力は、美しい曲線とその考え抜かれた完成美にあり「家具の彫刻家」と呼ばれているそうです。

フィン・ユールは、まず理想の内装と空間活用を考案し、それを満たす外装設計を手掛けたそうです。当時としては稀なオープンプランとなっており、リビング・書斎・応接室を兼ねた大きな部屋をメインに、そこから庭へとつながる関連性、 薪ストーブの炎と横の窓越しの景色、ドアからのぞく隣の部屋の配置、どれをとっても十分に練られた構成となっています。特に、外の空間との連続性については、床までの大きな開口部、自然の取り込み方、地面に近い床の高さなど、日本の伝統的住宅や町家に大きな影響を受けているそうです。そんなフィン・ユールの新しいアイデアが具現化したこの施設は、現代の日本においても、充分に魅力のある素敵な建物でした。

自然と共に生活する、くらしの豊かさ、ゆとりある生活、居心地の良さとは何かを感じ取り、上質なデザインに触れる、とても良い機会をいただきました。

もちろんキタニさんのショールームもとても素敵な家具がたくさんありました。(ショールーム見学中にLINEで家具購入の相談を家族にしたほどです。残念ながら、却下されてしまいましたが…。)

お昼はキタニさんと程近い場所にあるホテルアソシア高山リゾートさんで、飛騨牛朴葉味噌焼き御膳を頂きながらの、自己紹介&懇親会。

美味しいお食事の後は柏木工株式会社の工場見学&ショールーム見学へと向かいました。

個人的には、柏木工さんの工場見学は3回目、ショールームへは6回目の訪問でしたが、今回もしっかり楽しませていただきました。こちらはトヨタ方式の工場となっており、注文が入った数をチェックしながら制作されており、受注からおよそ3週間程で商品を納品されるそうです。私も自宅でシビルチェアとシビルソファを使っていますが、このように手をかけて作られている工程も知っているので、より愛着がわきます。

 ちなみにNICAのメンバーで、お揃いのミニチュアの木を購入しましたので、これは玄関に飾りたいと思います。これからの季節に活躍しそうです。

 訪れた日は、飛騨高山の家具フェスティバル期間でもありましたので、飛騨・生活文化センターでイサム・ノグチのあかりの旅展と新作家具展示も見ることができ、充実した1日となりました。

素敵な企画をありがとうございました。(佐藤 みずえ)